木造摩耶夫人立像

更新日:令和6年12月3日

木造摩耶夫人立像
              
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種別  有形文化財(彫刻)  
指定番号  第十四号
所在地  荏原7-6-9 摩耶寺
指定年月日  昭和61年3月14日
見学  限定で可(5月上旬の内1日、12月の冬至の日 
詳細  釈尊の母、摩耶夫人と誕生時の釈迦をあらわした珍しい彫像である。摩耶夫人は、飛雲の台座に合掌して立ち、頭に冠を戴く、人形様式の極めて精巧な彫刻が施され、しかも極彩色で塗られている美しい仏像である。
 像の背面に墨書の銘文があり、造立年代は延宝六年(一六七八)五月、造立主は摩耶寺の日明上人であることが分かる。
 木像は高さ六ー・〇センチメートルの厨子に納められ、境内に向かって左手にある摩耶堂に安置されている。保存状態は極めて良好である。雲座の塗装は、わずかながら浮いた箇所があるが、誕生仏・框座・厨子は共に完全である。
 摩耶寺は日蓮宗の寺で、寛文年間(一六六一~七三)の創立、開山は立法院蓮世日了といわれている。本堂は、昭和五十三年に再建されたが、摩耶堂は天保年間(一八三〇~四四)、当寺の十六世日満により建立されたといわれている。
 本像が、合掌の立像であり、日蓮宗寺院に多い鬼形鬼子母神像を祖型として、容貌服飾は仏涅槃図の夫人像に倣ったものと認められる。造立当初の姿のままであり、江戸時代初期の人形彫刻の古い遺例として貴重である。
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