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旧中原街道供養塔群(一)
更新日:令和6年12月3日
旧中原街道供養塔群(一) | |
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種別 | 有形民俗文化財 |
指定番号 | 第十九号 |
所在地 | 荏原1-15-10 |
指定年月日 | 昭和63年3月22日 |
見学 | 可 |
詳細 | ここの供養塔群は、かつては、現在地から北方約一〇メートル、旧中原街道と碑文谷道の交差点付近にあったが、昭和三十八年(一九六三)の区画整理の際、現在の場所に移された。 ここには四基の供養塔があり、四基とも、安山岩でできている。 (1)中央の大きい石造地蔵菩薩供養塔は、丸彫地蔵菩薩立像で、像身ーニ五・〇、総高一九ニ・〇センチメートルに及ぶ。造立年代は明らかではないが、台石に刻まれている一七ヵ村の村名や形態からみて、江戸中期と考えられる。 (2)右手には、寒念仏供養のため延享三年(一七四六)に造られた、像身五六・〇センチメートルの石造地蔵菩薩供養塔があり、舟型光背地蔵菩薩半肉彫立像で、右手に錫杖、左手に宝珠を持っている。 (3)右手奥の石造馬頭観世音供養塔は、舟型光背馬頭観世音半肉彫立像で、像高が九六・〇センチメートル。元文元年(一七三六)の造立で、右手は上方が輪宝、下方が矢、左手は上方が棒状のもの、下方は欠損していて不明、中央の手は合掌している。江戸中期に、戸越本村の馬を農耕や運送に利用していた村民が、馬持講を組織していたことを示している。 (4)前記三基が供養塔であるのに対し、左手前にある舟型光背聖観世音菩薩半肉彫立像は、石造墓碑であり、正面に「妙法珠妙躰霊」の銘文がある。貞享年間(一六八四~八七)に建てられたもので、像高は八六・〇センチメートルある。上方に妙法とあるので、日蓮宗の檀徒であることが分かる。この墓碑がいつ供養塔群の中に入ったのか明らかではないが、他の場所から移されたものと推定される。 これらが造立された江戸中期以降の、庶民の信仰の状況を示すものとして貴重である。 |
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