天明三年銘石造道標

更新日:令和6年12月3日

天明三年銘石造道標
              
史跡22_天明三年銘石造道標.jpg

種別  史跡  
指定番号  第二十二号
所在地  中延5-11-16
指定年月日  昭和61年3月14日
見学  可
詳細  道標は、高さーー五・〇、幅二八・五、厚さ一三・五センチメートル、安山岩でできた駒型のもので、荏原町商店街の中にある庚申堂の脇にある。
 道標正面には、「是より 右うの木光明寺道 左池かミ道」と刻印され、向かって左側面には、「天明三卯五月 日」と刻まれている。これにより中原街道と池上道を結ぶ中通りと、それから分岐して上池上・久ヶ原を通り、下丸子で池上道と合流して平間に至る旧道との分岐点に建立されていることが分かる。建立は天明三年(一七八三)であるが、建立者は不明である。
 鵜の木光明寺は浄土宗の古刹であり、また、池上本門寺は日蓮宗の古刹として知られ、江戸から日帰りで往復できる行程の大寺として、江戸時代には多くの参詣人で、江戸後期には「観光」を兼ねた参詣客で賑わった。
 戦後この地に、青面金剛と三猿を彫った庚申供養塔が建てられ庚申堂内に祀られたが、本道標は、その庚申堂に向かって左横にある。
 近世中期における区内の道路交通の状態や、庶民信仰の実情を示すものとして貴重である。
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