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木造阿弥陀如来坐像
更新日:令和6年12月3日
木造阿弥陀如来坐像 | |
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種別 | 有形文化財(彫刻) |
指定番号 | 第十七号 |
所在地 | 戸越2-6-31 行慶寺 |
指定年月日 | 平成3年3月26日 |
見学 | 不可 |
詳細 | 来迎印を結び、蓮華座に結跏趺坐する阿弥陀如来坐像である。 行慶寺の本尊で、その像底の墨書銘により、この阿弥陀如来坐像は、浅草(現台東区)源照寺の開基である寂譽上人宗円大和尚の弟子、行慶寺六世近譽上人を施主として、貞享元年(一六八四)五月に造顕されたことが分かる。 『新編武蔵風土記稿』に、「浄土宗南品川宿願行寺末、八幡山成就院と号す、開山は、円蓮社方譽西源大徳、寛文十一年七月十五日示寂す、本堂六間四方、本尊三尊阿弥陀如来を安置す、坐像にして一尺二寸余」と記されている。第二次大戦により、阿弥陀三尊の脇侍、観音・勢至は焼失し、本尊だけが助かった。 本尊は、寄木造玉眼嵌入の像で、頭部は耳の後で前後に矧ぎ、三道(首の部分にある三つのふくらみ)下で体躯に挿入している。体躯は前後矧ぎで左右の腿部に三角材を矧ぎ付けている。また、左右の腕を別木で造り両肩部で接続している。表面は、肉身部は粉留彩で、衲衣は金箔を押している。白毫は水晶、肉髻珠は失われている。 現在、本像には、観音・勢至像が脇侍として安置してあるが、この両像は平成元年十月に、山科に住む仏師・林満嗣の制作した像である。 この阿弥陀如来坐像は、円満な仏相をした面相、肉付きのよい体躯の表現、自然な皺を巧みにあらわした衲衣の衣文など、優れた作品である。また、施主や制作年代が分かる点でも貴重なものである。 |
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