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木造阿弥陀三尊像
更新日:令和6年12月3日
木造阿弥陀三尊像 | |
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種別 | 有形文化財(彫刻) |
指定番号 | 第十九号 |
所在地 | 荏原1-1-3 専修寺 |
指定年月日 | 平成3年3月26日 |
見学 | 限定で可(9:00~17:00(冬期9:00~16:00)、近くでご覧いただく場合には事前にご連絡ください。) |
詳細 | 専修寺の阿弥陀三尊像は、室町時代の制作と考えられる像である。定印を結んだ阿弥陀如来坐像に、蓮座をもつ観音菩薩像と、合掌形の勢至菩薩像が左右に立つ、来迎形の阿弥陀三尊像である。 本尊阿弥陀如坐像は、江戸時代の制作と考えられる蓮華座に結跏趺坐し、両手を腹前に組んで定印を結んでいる。光背も江戸時代の制作と思われる見事なものである。本尊は、何回か金箔が置き直され、中身の群青もごく新しいものである。新しい金箔のため、体躯も衣文線も硬い感じを与えているが、丸みのある顔の造りや静かな肉どりの体躯、浅く数少ない衣文の表現などに、定朝様の流れを汲んだ様式を示している。 像内背部腰辺に書かれた墨書銘によると、この阿弥陀三尊像は、上総国佐是郷(現千葉県市原市牛久町辺)の正福寺にあった像で、永正五年(一五〇八)に制作されたことなどが記されている。おそらく、古像にかえて新しく造り直したものと推定される。 脇侍の観音・勢至菩薩像も、ふっくらとした面相の表現や静かな肉どりの体躯、腰にまとう裳の浅く数少ない衣文の表現は、中尊の阿弥陀如来像と共通で、本来一具の像として制作された像であることが分かる。しかし、両脇侍の造法は、厚く塗られた金箔のため不明である。 この阿弥陀三尊像は、三尊とも新しい金箔が塗られ、中身や宝髻には、新しい群青が塗られ、尊容を損じているが、室町時代までさかのぼる仏像として貴重なものである。 |
お問い合わせ
庶務課文化財係
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FAX:03-5742-6890