絹本着色羅漢図(龍虎羅漢図)

更新日:令和6年12月3日

絹本着色羅漢図(龍虎羅漢図)

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種別  有形文化財(絵画)  
指定番号  第七号
所在地  南品川4-2-16 大龍寺
指定年月日  昭和60年3月14日
見学  不可
詳細  十六羅漢のうち第六跋陀羅尊者と第十半た迦尊者とを別々に描いたものである。
 跋陀羅の図は、左足を下げて斜め右向きに盤上に倚り、顔は斜め左に向けて左方を見ている。朱色の法衣と茶褐色の袈裟を着けている。左下には、背を向けて坐る一頭の虎が、口を開いて尊者の顔を見上げている。背景は老松である。
 半た迦の図は、両膝を開き、両足を下げて斜め右向きに盤上に倚り、眼は右方を見る。右肩をあらわして茶褐色の法衣と極彩色の袈裟を着けている。右下にうずくまり、尊者の顔を見上げる竜には火炎があり、背景は渓谷である。
 作者は、江戸時代後期に活躍した画家谷文晁である。この双幅は、文化十四年(一八一七)文晁が吉山明兆の描いた両尊者の双幅に倣って作画し、黄檗宗の本山、宇治万福寺に納めたものである。文晁は元・明・清の諸画を研究し、狩野・土佐・南画・洋画の手法を折衷して新画風を創造した大家である。
 二尊者の尊容は、伝統的手法によっており、文晁自身の個性は隠されているが、背景の樹木・皴法・滝等の自然描写には、文晁独特の描法が遺憾なく発揮され、筆者のもつ伝統と新機軸との両面を兼ね備えている。
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