日什諷誦文及び置文写

更新日:令和6年12月3日

日什諷誦文及び置文写

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種別  有形文化財(書跡)  
指定番号  第三号
所在地  南品川2-8-23 天妙国寺
指定年月日  昭和58年3月12日
見学  不可
詳細  紙本墨書。巻子本、銀界仕立。茶漆塗桐箱入。諷誦文は使者追善の法会の折にその趣意を記して読み上げる文、置文は自己の意志を後の者に伝えるために書いた文である。この諷誦文は嘉慶二年(一三八八)八月、顕本法華宗の祖日什が弟子日妙の一周忌法要に読み上げたもので、著作の遺っていない日什の教説を知ることのできる唯一の資料として貴重視されている。
 置文は「日什門徒等可存知事」と題し、日什が弟子達に示した心得二条から成る。この本文は共に『日蓮宗宗学全書』顕本法華宗部第一に収められている。
 この写本は奥書によれば、寛永十四年(一六三七)日葉が京都の寂光寺(当時は寺町通竹屋町にあり、今は左京区仁王門通に移る)所蔵の日什の自筆本を写したものである。
 現在、この写本が収められている箱の蓋裏に、元和三年(一六一七)の年記があり、書写の年代に先立つのは、別の箱が転用されているためであろう。
 日什筆曼荼羅などと共に、日蓮宗や顕本法華宗の開祖日什上人にゆかりの品であり、貴重なものである。
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