海蔵寺無縁塔群

更新日:令和6年12月3日

海蔵寺無縁塔群

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種別  史跡  
指定番号  第十四号
所在地  南品川4-4-2 海蔵寺
指定年月日  昭和53年11月22日
見学  可
詳細  時宗海蔵寺には、いくつかの無縁塔がある。
 江戸時代、品川に溜牢が置かれていた時、そこで死亡した人々の遺体がこの寺に運ばれ埋葬されたが、その数は元禄四年(一六九一)から明和二年(一七六五)までの間に、七百人を超えると伝えられている。宝永五年(一七〇八)、土地の有力者がこれを改葬し、遺骨を集めて墳墓を築き、その上に観音像を安置した。この塚は「頭痛塚」と呼ばれている。他に、天保の大飢饉の際の犠牲者、二一五人を祀る「二一五人塚」は、この「頭痛塚」に合葬されている。
 慶応元年(一八六五)、品川惣町によって建立された「津波溺死者供養塔」、同年建立の、元禄以降の獄死者の遺骨を集めて葬った「無縁塔」、明治六年(一八七三)建立の、無縁一二六八人の霊を祀る「無縁供養塔」があり、明治九年(一八七六)には、品川宿の娼妓たち四百人の無縁仏も埋葬され、大井楼主によって大位牌一基が奉納された。
 明治から大正にかけ、品川で鉄道轢死・海岸溺死の事故が多発したので、これらの霊を慰めるため、大正四年(一九一五)に、山添万吉のきもいりで「鉄道轢死・海岸溺死者供養塔」を建立した。
 「関東大震災横死者供養塔」は、大正十二年(一九二三)の関東大震災によって死亡し、品川海岸に漂着した遺体を収容したものを、昭和七年(一九三二)に、釈迦如来像を安置して祀ったものである。
 このように、江戸期から現在に至るまで、横死者の霊を供養して来たため品川の「投げ込み寺」と呼ばれ、その性格を後世まで残してきたものである。
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