小・中学校全教員を緊急招集

更新日:平成18年11月10日

小・中学校全教員を緊急招集
11月10日、品川区教育委員会は、社会的に大きな問題となっている「いじめ」、子どもたちが命の尊さを失い、自ら命を絶ってしまう事件が頻発していることを受け、教員が危機意識を持ち、子どもたちからの信頼を得ることを強く再認識するように、養護教諭も含み区立小中学校の全教員、およそ1000人を施設一体型小中一貫校日野学園に緊急招集し、いじめへの対応に関する研修会を開催しました。

研修会は、授業への影響がないように終了後の午後4時からの1時間。内容は、若月秀夫教育長のあいさつに続き、河野美和指導課長から「教員の日常的な子どもたちへの気配りの方法によって信頼を得ることが大切で、改めて強く再認識してもらいたい」という「いじめ対応の基本について」の講義。また、伊藤中学校の小林福太郎校長からは、昨年、小中一貫教育の実施に向け品川区独自で発刊した「品川区小中一貫教育要領」に定められた「市民科」の活用にふれながら、いじめ問題に対して学校が指導すべき内容や基本的な考え方などについての講義が行われました。

今年度から新設された「市民科」は、最近の青少年が規範意識や道徳性、社会的マナーなど「公」への関心やモラルが十分身についていない傾向が強く、「自分自身の生きる筋道を発見」し、「我々の世界」と「我の世界」の両方をバランスよく生きる力を習得するために「市民性」を育てる学習です。

小林校長は、「市民科は“個にかかわること”“個と集団・社会をつなぐこと”“社会にかかわること”をしっかりと教える授業。子どもたちが他人に対しても、自分に対しても「命の尊さ」を認識し、お互いの信頼関係を構築するように」と講義を行いました。