都内初 軽度発達障害児対象児童デイサービス開始

更新日:平成19年6月27日

児童デイサービス
児童デイサービス(入り口)児童デイサービス(室内を見る区長)児童デイサービス(室内)児童デイサービス(療育用おもちゃ)児童デイサービス(療育用カード1)児童デイサービス(療育用カード2)
品川区は、7月1日から、高機能広汎性発達障害や、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)など、軽度発達障害と呼ばれる子どもを対象とした、障害者自立支援法による児童デイサービスを開始します。
サービス開始に先立つ6月27日、濱野区長など関係者が出席して開所式が行われました。軽度発達障害児に特化し、区立で児童デイサービスを実施するのは、都内初です。

これは、近年、子育て相談の中でも子どもの発達に関する相談が急増し、相談の7割を占めるに至っていることを受け、今まで受け皿のなかった軽度発達障害児について、早期に障害を発見し、就学前の早い段階から専門的な療育を行うことで、幼稚園や小学校などの社会生活に適応できるように 支援することを目的としたものです。
軽度発達障害児の支援プログラムは、知的障害児や肢体不自由児などに対する従来からの療育とは異なるため、別のしくみが必要と判断し、障害者自立支援法に位置づけられた児童デイサービスの中で事業を開始することとしました。

軽度発達障害児は、知的発達に問題がないため、保育園、幼稚園に入園したり、小学校の通常の学級に入学することが一般的だが、こだわりが強いために、集団生活の流れに乗れなかったり、授業なども落ち着いて聞けないことがあります。
また、コミュニケーションのとり方がわからず友達とうまくいかないなど、集団の中で居場所をなくしたり、自信をなくしてしまっている場合も多く見受けられます。
そこで、就学前からの早い段階から、まず保護者が子どもの状態を受けとめられるよう、個別相談や個別プログラムなどにより、よりよい親子関係の構築を目指すとともに、体を動かして運動バランスを養うことや、ゲームや遊び、課題などをとおした集団プログラムなどにより、ルールを守ることや周りのとの関わり方など学びながら、自分に自信が持てるような成功体験を積み重ね、社会性を身につけていくようにします。

また、軽度発達障害の子どもたちが、社会で自信をもって生きていけるようになるためには、周囲の理解が欠かせません。保護者が子どもの一番の理解者でいられるよう、保護者への心理相談や、保護者同士の交流も含めた支援を行っていくこと、また学校や幼稚園、保育園といった子どもをとりまく環境への啓発、理解の促進もあわせて行っていきます。


場所は、知的障害児通園施設である区立品川児童学園(南品川3-7-7)の2階の2部屋を改修して開設し、指定管理者として、区内の社会福祉法人 福栄会に事業を委託しました。明治学院大学のスタッフも運営に協力します。
サービスは、障害者自立支援法に基づくサービスで、介護給付事業となっており、利用には、区の認定が必要。自己負担分としての利用料がかかります。
利用を希望する人は、区障害者福祉課療育支援担当(電話5742-6389)へ。