全国初手話によるろう教育学校が八潮北小に

更新日:平成19年9月6日

全国初手話によるろう教育学校が八潮北小に
品川区は、全国初の手話で授業をする私立ろう学校を開校するために、八潮北小学校校舎などを貸し出すこととし、9月6日、学校法人設立発起人と協定を交わしました。

日本のろう教育では、手話を中心とした教育は認められていませんが、NPO法人バイリンガル・バイカルチュラルろう教育センター(米内山明宏代表理事)は、子どもたちの学習理解を深めるため、平成11年4月、手話で授業を行う「龍の子学園」をフリースクールとして開設。アパートの一室で始まり、活動場所を探して各地を転々としながら運営してきました。
平成18年10月、品川ろう学校と20年来の交流があった浅間台小学校内に移転。現在乳幼児と小学生73人が学んでいます。

今年3月、東京都が手話によるろう教育特区として認定されたことを受け、学校法人設立発起人が私立学校設立準備を進めてきましたが、東京都から認可されるためには校舎が必要です。
そこで、品川区と東京都が相談し、平成20年4月に八潮地区小学校3校、中学校2校による品川区立小中一貫校八潮学園(仮称)が開校することに伴って空く、八潮北小学校の校舎などを貸し出すことにしたものです。

本日の協定締結は、品川区役所で行われ、濱野健品川区長、学校法人設立発起人会斉藤道雄代表が、東京都知事本局兵藤政務担当が見守る中調印を交わしました。
濱野健品川区長は「八潮の地から新しいろう教育がスタートするという品川区にとっても喜ばしい協定です。品川区としても学園の運営が円滑に進むよう支援したい」と挨拶しました。
斉藤代表は新しい学園ができれば校長に就任する予定で、「このような調印にこぎつけることができて感無量。東京都や品川区、地元の協力に感謝します。子ども達のことを第一に、良い教育が行えるよう努力していきたい」と応え、がっちりと握手を交わしました。

これにより、10月に学校法人明晴学園として東京都に私立学校の認可申請をする予定で、認可されれば幼稚部3クラス、小学部6クラス、1クラス10人定員の私立学校としてスタートします。
現在、龍の子学園には、都内各区のほか、神奈川、埼玉、栃木、静岡、広島からも子ども達が通学しており、保護者の多くは、龍の子学園が私立学校になれば、品川区に転居してきたいと話しています。