全国に先駆けて、保幼小が連携してジョイント期カリキュラムを作成

更新日:平成22年9月14日

100914無藤委員長と濱野区長
100914検討委員会1100914検討委員会2100914検討委員会3100914検討委員会4
9月14日、品川区が、全国に先駆けて、保育園、幼稚園、小学校が連携して、幼児期教育と小学校教育をシームレスにつなぎ、子どもが主人公である成長過程を作る「保幼小連携の推進に関する検討委員会」の最終会が開催され、無藤委員長から濱野区長に「保幼小ジョイント期カリキュラム」が手渡されました。

品川区では、これまで、小学校と中学校の義務教育9年間の円滑な接続に取り組む小中一貫教育要領、小学校への滑らかな接続に取り組む就学前乳幼児教育プログラム「のびのび育つ しながわっこ」を作成してきました。今回、検討委員会を設置し、5歳児10月から小学1年生の1学期を「ジョイント期」と明確化する中、カリキュラムの作成に向け、1年4カ月にわたり、検討を進めてきました。

保幼小ジョイント期カリキュラム「しっかり学ぶ しながわっこ」では、保育園、幼稚園、小学校それぞれに存在している「指導観」や「文化」の大きな違いを双方の指導者たちが、相互の指導内容や方法を十分理解し、高めるための指摘ができるような関係になることが、「ジョイント期」の指導の質的向上につながるものとして、育てたい力を「生活する力」、「かかわる力」、「学ぶ力」の3つの観点10項目からまとめ、実践ガイドでは、それぞれの力の実践例を25事例掲載。小学校入学当初の学習・生活について、週ごとに指導するうえでの配慮事項を具体的に示しました。

最終回となった今回の検討委員会では、各委員から「かなり丁寧なカリキュラムが完成しました」、「実践しながら、より改善を加えていきたい」などの意見が出る中、とりわけ「家庭への啓発活動が必要」、「家庭、地域、学校の役割を見直し、流れを作る必要がある」、「積極的に知らせる必要がある」など「家庭」の理解や協力を得るための、今後の普及啓発の重要性について意見が出されました。

同検討委員会は、文部科学省中央教育審議会教育課程部会委員、厚生労働省社会保障審議会児童部会委員(平成20年3月まで)など要職を務めている無藤隆白梅学園大学・大学院教授を委員長に、小学校や幼児・保育現場の経験を持つ、和田信行東京成徳短期大学教授、寺田清美同短期大学教授の3人を学識経験者として迎え、区立保育園、幼稚園、小学校、私立保育園、幼稚園の代表者たちで構成されています。