京陽小学校で「おたがいさま運動」学習会

更新日:平成29年2月18日

車いすについて指導
アイマスク体験車いす体験マットの上を車いすで移動
「おたがいさま運動」の学習会が平成29年2月18日(土)、京陽小学校(平塚2-19-20)で行われました。

 おたがいさま運動は、平成20年3月に策定した「品川区すべての人にやさしいまちづくり推進計画」に基づいて実施しているもので、困っている人がいたら助ける、困ったときは「助けて」と言える、そんなことが当たり前にできる「支え合いのまちづくり」を区民みんなで進めていくための運動です。区では、「ユニバーサルデザイン」「おたがいさま運動」を広く周知するため、日ごろから学習会の開催やポスターの掲示等を行っています。

 この日、同校では学校公開に合わせ、市民科の授業「思いやりの心をもとう」として、4年生73人が学習会に参加。公開来校者のうち約20人も、児童が学習する様子を間近で見学しました。

 学習会では品川区社会福祉協議会の職員が講師となり、最初に運動の普及啓発DVDを上映。「みんなができる“すべての人にやさしいまちづくり”について考えよう!」と題した、おたがいさま運動の基本的な知識を分かりやすく講義しました。続いて「障害のある方への接し方」として、視覚、下肢に障害のある方への接し方や対応の仕方などの基本的な説明の後、体験を通して「相手をおもいやる」ことの大切さを考えるきっかけを学びました。

 体験では、二人一組になって、アイマスクと車いすによって、視覚および下肢に障害のある方の立場と、その方を介助する役の4パターンを全員が経験しました。アイマスク体験では、目から情報が得られない場合に、情報をいかに伝えるか、また、いかに介助するのか、それぞれ立場を代えての実体験を通じて難しさを学ぶとともに、「相手をおもいやる」ことの大切さを学びました。車いす体験では、体操用マットを段差に、机を狭い通路に見立て、障害物の多いまちなかではいかに操作が難しいか、乗っている人はどのように感じるかなどを学びました。

 体験した児童たちは、「アイマスク体験がすごく怖かった。みんなが過ごしやすくするためにはバリアフリー、ユニバーサルデザインが大切だと思いました」「車いすに乗るといつもよりも目線が低いので、介助する人の歩くスピードが上がるだけで、とても怖く感じました」などと話していました。

 さらに、見学者(主に体験児童の家族)からは、「白杖を利用する人が気になっていたが、全てを介助することが必ずしも良いわけでないことが分かって良かった。声のかけ方や接し方など、大人でも勉強になりました」「困っている人のお手伝いに一歩踏み出す勇気をもらえたのではないかと思います。小学生のうちにこうした学習をぜひ推進していってほしい」などの感想が寄せられました。

 今年度、区は区立学校4校の児童に対して「おたがいさま運動」の学習会を実施しました。来年度は開催校を拡大し実施していく予定です。また、本事業で活用されている普及啓発用DVD「みんなができる“すべての人にやさしいまちづくり”について考えよう!」は、品川区公式ユーチューブチャンネル「しながわネットTV」にて公開しています。ぜひ一度ご覧ください。