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「”モノ”が語るあの日の記憶展」始まる

更新日:2018年8月14日

戦時中の「国策湯丹保」を手に講演する中野さん


基調講演をする坂本道夫さん 展示物の説明をする実行委員 展示物を見学する来館者


展示物、中村立行氏の学童疎開の写真 展示物、戦時中の慰問袋 展示された軍事将棋やわかもと

 戦争を風化させないための講演と展示「“モノ”が語るあの日の記憶展-戦時下の子どもたちから、今を生きる子どもたちへ」が、平成30年8月14日(火)から19日(日)までの予定で、品川区立品川歴史館(大井6-11-1)で始まりました。

 主催は同展の実行委員会。実行委員長を務める中野登美さん(83歳)は、「2年後は学童疎開そして終戦から75年という節目の年を迎えます。とは言っても、学童疎開を体験した者も80歳を過ぎ、皆、超高齢者です。サブタイトルのように私たちのような戦争体験者が生き証人となって、今の子どもたちに実際の体験を生の声で伝えることが大切です。節目の年に先行して初めて特別展を企画しました。戦争を風化させてはいけません。私たちが体験したことを語り継ぐことがお世話になった方々への恩返しです」と語っています。

 会場には、学童疎開の写真や児童に配られたという錠剤“わかもと”、また“武運長久”“愛国行進曲”といった文字が印刷された当時の手ぬぐいが展示され、来館者は興味深げに見入っていました。また、これから最終日まで毎日テーマを変えて講演会が行われます。

 初日となる14日のテーマは「次代の子どもたちへ語り継ぐ朗読発表会」。元品川歴史館学芸員の坂本道夫さんが、「歴史を残すと言うこと」と題して、自ら携わった“品川学童集団疎開資料集”を例にあげ、歴史の瞬間を記録として残すには印刷物や映像といった資料を史実として扱うことが大切です」と基調講演を行いました。
 続いて中野さんが、「モノが語りかける記憶の旅」として、「学童疎開は、“子どもの生命を守ること”が大義名分でしたが、後世になって“防空の足手まといを無くし、次期戦力を培養する”と聞いて怒りを覚えました。何故本当のことを言ってくれなかったのか、と言っても当時の国策でやむを得ませんでした。今は事実は事実として次の世代に語り継いでいく、本当のことだけを後世に残していきたいという気持ちです。歴史は単なる通過点ではありません。歴史に学んで二度とイヤな轍(てつ)を踏まないようにブレーキを掛けなければなりません」と語りかけました。

 今後の講演の予定は以下のとおりです。
 ・15日(水)焼け野原・終戦と玉音放送
 ・16日(木)紙が語る銃後・武蔵小山商店街の満蒙開拓団
 ・17日(金)日本中にあった空襲・下町の空襲と城南大空襲
 ・18日(土)学童疎開ってなーに 宮前国民学校の資料から知る
 ・19日(日)引揚げ・実物が語る戦時下の子どもの暮らし