障害など困難を抱えた人々の“できる”をカタチに 「3Dプリンタでつくる “リ・デザインカフェ” in SHIP」を開催

更新日:令和元年8月19日

集合写真

ファブラボ品川の林さんより、取組みの説明 ディスカッションのようす デザインノートにアイデアを記していく
3Dプリンタの印刷を見守る男性 成果発表のようす 成形したものを試す女性
造形したものを手に使用方法を説明する女性 歩行困難者の酸素チューブ等をまとめる器具 並べられたたくさんのデザインアイデア

 「3Dプリンタでつくる“リ・デザインカフェ” in SHIP」が品川産業支援交流施設“SHIP”(北品川5-5-15)で令和元年8月18日(日)に、ファブラボ品川(中延4-6-15)とSHIPの共催で開催されました。

 「リ・デザインカフェ」とは、障害をもつ当事者や障害のある方と接している方などがメンバーとなり、その方々が生活の中で感じる困難を解決するモノや、暮らしがより便利で楽しくなるようなモノを、アイデアを出し合いながらデザインし、3Dプリンタを使ってその場ですぐに形にしていこうというものです。そして、過去に製作されたモノを、場所や人を変えて再度テーマとして取り上げることで、課題点や改善点を多角的に洗い出し、新たなアイデアでブラッシュアップしていくため、“リ・デザイン”という名前がついています。
 
 今回の題材は、かかとをつけることができない高齢者の方のための補助器具“補高サンダル”、自分で切ることが難しい方のための“足の爪切り”、自由に手を動かすことができない方のためのPC入力装置“ユニコーンバンド(キーボードポインター)”の3つ。19人の参加者が3グループに分かれてディスカッションを行い、知恵を絞りながらアイデアを出し合いました。
 約4時間という限られた時間の中で、3グループとも、アイデアをデザインし、3Dプリンタで造形することができました。
 成果発表では、出来上がった製品を全員で共有することで、新たな改善点が見つかるなど、最後まで活発に意見交換が行われました。

 SHIPでの第2回の開催は10月を予定しています。


<品川区社会貢献製品認定事業について>
 品川区は、区内中小企業の優れた製品・サービスのうち社会貢献に寄与するものについて品川区社会貢献製品として認定。資金助成、マッチング支援、テストマーケティングの場の提供と、一貫した販路開拓の支援を行っています。ファブラボ品川の「障害など困難を抱えた人々の“できる”を3Dプリンタと市民共創で叶えるサービス」は令和元年度に同製品に認定されました。


<品川産業支援交流施設“SHIP”について>
 SHIPは、次世代産業の新たな拠点として、ベンチャー企業の成長支援や企業間交流の促進による新ビジネス創出等を目的に、オープンラウンジやオフィススペース、イベントホールや多目的ホール、工房等を備えた施設として平成27年にオープン。工房には、光造形や熱溶解型の3Dプリンターのほか、切削加工機、レーザーカッター、測定顕微鏡等を設置し、製品開発や試作品開発等に活用することができます。