近づく春の足音 戸越公園でクロマツのこもはずし

更新日:令和2年2月12日




  

  

 区立戸越公園で令和2年2月12日(水)、クロマツの「菰(こも)はずし」が行われました。

 菰はわらで作ったむしろのことで、菰はずしは、立冬の頃に松の木に巻きつけておいた菰を、虫が動き出す啓蟄(けいちつ)の頃に取り外し、中に入っていた害虫を駆除する作業です。啓蟄は二十四節気の一つで、土の中で冬ごもりをしていた虫が、暖かさに誘われて穴から出てくる頃という意味です。戸越公園では、昨年11月に公園内にある35本のクロマツの木に菰巻きを実施。虫たちは冬の間、寒さを避けようとわらの中で越冬しました。今年は暖冬のため、啓蟄を迎える前の菰はずしとなりました。 
 
 今年は暖かい日が多かったせいか、わらの中には例年より虫の数は少なかったものの、松の葉を食べるマツカレハの幼虫マツケムシが越冬していたのが確認できました。すべてのクロマツの菰をはずした後、マツケムシを食す益虫のヤニサシガメなどは木に戻し、害虫だけをわらと一緒に駆除しました。

 また、園内では梅や枝垂桜の花も咲き始め、近づく春の足音を感じることができます。お近くにお越しの際にはぜひお立ち寄りください。
 
(戸越公園)
住所:品川区豊町2-1
面積:18,255平方メートル
開園時間:終日開園(無休)
入園料:無料
特徴:肥後の国熊本藩藩主細川家の下屋敷跡を公園として整備。池を中心とした回遊式庭園で、大名式庭園の面影を残す区民の憩いの場です。
電話:03-3782-8819(公園管理詰所)
交通機関:東急大井町線戸越公園駅徒歩7分