近づく春の気配 戸越公園でクロマツのこもはずし

更新日:令和3年3月4日

こもを外す作業員
  


 区立戸越公園で令和3年3月4日(木)、クロマツの「菰(こも)はずし」が行われました。

 菰はわらで作ったむしろのことで、菰はずしは、立冬の頃に松の木に巻きつけておいた菰を、虫が動き出す啓蟄(けいちつ)の頃に取り外し、中に入っていた害虫を駆除する作業です。啓蟄は二十四節気の一つで、土の中で冬ごもりをしていた虫が、暖かさに誘われて穴から出てくる頃という意味です。戸越公園では、昨年11月に公園内にある35本のクロマツの木に菰巻きを実施。虫たちは冬の間、寒さを避けようとわらの中で越冬しました。そして啓蟄(今年は3月5日)が近づいたこの日、菰はずしが行われました。 
 
 菰を外していくと、松の葉を食べるマツカレハの幼虫マツケムシ(写真下段左)が越冬していたのが確認できました。そして、すべてのクロマツの菰をはずした後、マツケムシを食す益虫のヤニサシガメ(写真下段中央)などは木に戻し、害虫だけをわらと一緒に駆除しました。

[戸越公園]
住所:品川区豊町2-1
面積:18,255平方メートル
開園時間:終日開園(無休)
入園料:無料
特徴:肥後の国熊本藩藩主細川家の下屋敷跡を公園として整備。池を中心とした回遊式庭園で、大名式庭園の面影を残す区民の憩いの場になっています。
電話:03-3782-8819
交通機関:東急大井町線戸越公園駅徒歩7分

※戸越公園では現在、区立施設の建設工事を行っており、一部通路が狭くなるなどご迷惑をおかけしますが、ご了承ください。