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立会小学校でバイオガス出前授業「生ごみからエネルギーを作ろう!」を実施
更新日:令和3年6月22日
バイオガス出前授業「生ごみからエネルギーを作ろう!」が、令和3年6月22日(火)に立会小学校(東大井4-15-9)の5年2組の児童29人が再生可能エネルギーについて学びました。
特別講師は東北大学大学院の多田 千佳准教授。多田さんはバイオマスエネルギー生産や資源循環に関する研究とともに、バイオメタンの普及に伴う環境教育にも熱心に取り組んでおり、捨てられるものを工夫することでエネルギーや資源として再利用できることを、体験学習を通して子どもたちに伝える活動を平成24年から継続して行っています。今回は新型コロナ感染症対策のため、ZOOMを使ってオンラインでの授業となりました。また、多田さんとタッグを組んで児童や保護者などにバイオガスについての理解を深める活動をしている「バイオガス出前授業の会」代表で品川区教育委員会にも所属する宮原 元さんも進行役として授業に加わり、板書や児童の実習のサポートなどを行いました。
牛が草を食べた後に、胃の中にいる微生物がメタンガスを作っていることを説明するところから授業がスタート。生ごみ(給食の食べ残し)からメタンガスを作るためには、牛の胃に近い環境を作ってあげればよいと教わると、クラス全員で「あたたかくする」「栄養をいれてあげる」など、その条件について一生懸命考えました。
理屈を学んだあとは実践です。生ごみと水をミキサーで混ぜ、そこにミネラルやビタミン剤が溶けた溶解液を加えます。それを混ぜ合わせた後、重炭酸ナトリウムを加え、pHを7.5程度に調整。出来上がった液体を種菌が入ったペットボトルに入れることで準備は完了です。35℃~39℃程度の場所にしばらく置くと「メタンガス」が発生し、3週間ほどでペットボトルにセットしたガスバッグが一杯になる装置が出来上がりました。
その後、あらかじめ同じ方法で生成されたガスバッグを使ってお湯を沸かす実験を実施。袋に入ったバイオガスを交代で押して、開口部から出るガスを静かに燃焼させて空き缶に入った水を温め、子どもたちは自分たちの装置で発生するガスがエネルギーになることを実感しました。
授業を終えた子どもたちは「生ごみには悪いイメージしかなかったけど、使い方によっては役に立つことを知りました」「今日の授業の内容は、地球のためになることなので、家に帰ったら家族に話したいと思います」と感想を話していました。
この授業で子どもたちが作った装置で発生したメタンガスは、今年8月に宮城県に届けられ、同県仙台市で8月17日に実施されるパラリンピック聖火リレー出立式での聖火点灯用に使用される予定です。