豊葉の杜学園の6年生が日本の伝統芸能”能楽”を体験

更新日:令和3年11月17日

先生と一緒に舞う子どもたち
能について説明する中所先生 能における手の握り方を教わる 横一列に並びすり足の練習
先生の舞を見学 謡の練習 舞を教わる男の子たち
舞台での所作を習う 代表児童が舞を披露 中所先生オリジナル「雨ニモ負ケズ」

 文化芸術による子供育成総合事業の巡回公演事業が、令和3年11月17日(水)・18日(木)に豊葉の杜学園(二葉1-3-40)で実施され、同校の6年生96人が武道場で能楽を体験しました。

 同事業は、一流の文化芸術団体による巡回公演を行い、優れた舞台芸術を鑑賞する機会を提供することにより、子どもたちの豊かな創造力・想像力や思考力、コミュニケーション能力の育成を図り、将来の芸術家の育成や国民の芸術鑑賞能力の向上につなげることを目的に、文化庁が実施しているものです。新型コロナウイルス感染症対策のため、体験はクラス毎に行われました。
 
 今回、能楽の体験授業を行ってくれたのは、観世九皐会に所属する能楽師の中所 宜夫さん。初めに、観阿弥・世阿弥など能を大成させた歴史上の人物を紹介しながら、当時の武士たちにとって能がどんな存在であったかなどを、ホワイトボードを用いて解説しました。
 続いて、中所さんが”八島(屋島)”と”老松”を実演。目の前で体験する能の迫力に、子どもたちは圧倒されていた様子でした。
 
 その後、いよいよ能の体験です。能を演じる際の手のかたちや、能の歩き方である”摺り足”、扇の開き方から持ち方など、中所さんが一つ一つ丁寧に指導。子どもたちにとっては全てが初めての経験でしたが、見よう見まねで体験していました。

 基本的な事柄を教わった後は、中所さんが披露した”老松”の一節を全員で練習。武道場全体を大きく使い、扇を使いながら舞うこどもたち。さながら能のお稽古に参加しているような真剣な表情を見せていました。また、能の声楽にあたる謡(うたい)も教わり、子どもたちは慣れない歌い方に苦戦しながらも、一生懸命に声を出していました。

 その後、練習した”老松”の舞と謡を、希望した児童がみんなの前で披露。今覚えたばかりの能を一生懸命に披露すると、見守っていた児童たちから大きな拍手が贈られました。

 最後に、子どもたちに分かりやすいような演目をと、中所さんオリジナルの宮沢賢治の”雨ニモマケズ”を能に落とし込んだものを披露し、能楽体験は終了しました。

 体験を終えた子どもたちは、「見るのとやるのでは全く違いました」「今日の授業で、能を身近に感じることができました。本物の舞台も見に行ってみたいです」と感想を話していました。