日本定住難民の有志による記念植樹・記念碑設置式典を区立八潮公園で実施

更新日:令和4年5月15日

関係者全員で記念撮影
在日カンボジアコミュニティの楠木理事長 アジア福祉教育財団理事長の藤原さんあいさつ 海野偉文さんによるグェン会長メッセージの代読
在日ビルマ市民労働者組合のティンウィンさんのあいさつ ハナミズキに土入れ ハナミズキに水やり
記念碑の除幕式 在日ベトナムカトリック共同体所属の藤田さんが石碑のメッセージを読み上げ 設置された記念碑

 日本定住難民の有志による記念植樹・記念碑設置式典が、令和4年5月15日(日)に区立八潮公園(八潮5-11)で行われました。

 昭和58年4月に、日本政府が八潮3丁目に「国際救援センター」を開設。同センターが平成18年3月に閉所するまでの23年間で6,242人のインドシナ難民等を受け入れ、日本定住のための各種教育を実施するなど、さまざまな支援を行ってきました。閉所の際、難民有志と(公財)アジア福祉教育財団が、都立みなとが丘ふ頭公園に記念植樹と木製の記念銘板を設置しましたが、経年劣化が進んでいました。そこで、難民有志とアジア福祉教育財団が記念碑や記念樹を新しく設置しようとしたところ、再開発などの影響で公園内の同じ場所での再設置が難しいことが分かり断念。
 そこで、かつて国際救援センターがあった品川区に打診があり、八潮公園への記念碑・記念樹の設置に至りました。

 式典には、支援者である同財団のほか、日本在住ベトナム人協会、在日ベトナムカトリック共同体、在日本ラオス協会、在日カンボジアコミュニティ、カンボジア文化センター クメールサマキ協会、ミャンマー少数民族の親睦団体 PEACE、在日ビルマ市民労働組合などから、およそ30人が参加。
 主催者を代表して、日本在住ベトナム人協会のグェン・フォン・カィン会長のメッセージを、国際救援センター10期生である同協会の海野 偉文さんが代読。「この植樹を通して、私たちの日本での生活の第一歩を支援してくれた皆さんへの感謝の気持ちを持ち続けることにつなげたいです。また、子孫たちが自分のルーツを探すときなどに、なぜ先人たちが祖国を離れ、どのように日本での定住生活をはじめたのか、そして我々がどれだけ日本の皆さんに助けられたのか、そのようなたくさんの思いを、この2本のハナミズキに託したいと思います」と、感謝の気持ちを話しました。

 今回、植樹された2本のハナミズキには、”お返しの気持ち”や”私の想いを受けてください”という花言葉があります。式典に参加された皆さんが交代で、日本への感謝の気持ちを込め、丁寧に土入れや水やりを行いました。
 
 最後に、皆さんで記念碑の除幕を実施。
 「自由と平和を求めて日本に辿り着いた私たちを受入れてくれた品川の国際救援センターの思い出を心に刻み、日本政府と国民の皆さまへの感謝を込めて植樹します。 2022年5月 難民有志一同」と、記念碑に記されたメッセージが読み上げられ、式典は幕を閉じました。