パラリンピアンと交流 小山小学校で「アスリート派遣事業」実施

更新日:令和4年7月12日

全体の様子 質問をする子ども 寺西一選手
話を聞く子どもたち 寺西選手とボールを蹴る子ども アイマスクを付けてボールを蹴る子ども
実技体験会場全体の様子 アイマスクを付けてゴールを指さす子ども アイマスクを付ける子どもたち



 令和4年7月12日(火)、小山小学校(小山5-10-6)にてアスリート派遣事業が実施され、ブラインドサッカー協会の寺西一選手が子どもたちに講話・実技体験を行いました。

 アスリート派遣事業とは、学校へオリンピアン・パラリンピアンを派遣し、特別講演や競技紹介、実技指導、部活動指導等を行う、東京都教育庁が実施している事業です。学校がオリンピック・パラリンピックの教育で培ってきたレガシーを継続・発展させ、子どもたちがスポーツとの多様な関わりを通して「だれでも、どこでも、いつまでも」スポーツを楽しむことができるようにすることを目的としています。
 今回は、パラリンピアンとの交流や競技体験を通じて生き方や考え方に触れ、自分自身の生き方を考えるとともに、障害のあるなしに関わらずともに生きていく心情と態度を育むことを目的として実施。品川区をホームタウンとするブラインドサッカーチーム『パペレシアル品川』でキャプテンを務め、2021年パラリンピックに日本代表として出場された寺西一選手が講師となり、子どもたちへ講話と実技体験を行いました。

 最初に、6年生へ向けて「チャレンジすることの大切さ、東京パラリンピックへの想い」をテーマに講話。ブラインドサッカーのルール説明や楽しさ、難しさだけではなく、「チャレンジすることは、大げさなことではなく気づいたことを言葉にし、できることを行動に移すこと」「大切なのはチームのために、誰かのために自分ができることを考えること」など、普段考えていることや大切に思っていることなどを話しました。その後、「転んだら起き上がる、ボールが当たったら痛い。障害者は特別ではなく、みんなとなにも変わらない」と子どもたちに伝えました。質疑応答では、「耳のトレーニングはしますか」「音だけでどこに何があるのかなぜわかるんですか」「耳まで聞こえなくなったらどうしますか」など子どもたちからの様々な質問に対し、寺西選手は答えると同時に、時折「どうしたらいいと思う?」など一緒に考えることを促し、冗談を交えながら子どもたちの質問に応じました。

 5年生の授業では、ブラインドサッカーの実技体験として、アイマスクを着けて歩き、ボールを蹴る練習を体験。子どもたちは、見えないことに戸惑いながらも周囲の声やボールから出るシャカシャカとした音を頼りに一生懸命ボールを追いかけ、見えない人へ指示を出す難しさやチームワークの大切さを学び、ブラインドサッカーを楽しみました。

 参加した子どもたちは「自分が所属している団体の中で、自分ができることを改めて考えるきっかけになった」「実際に実技を披露してくれて、本当に目が見えるみたいですごいと思った」「声で指示を出してもうまく伝わらず大変だった」と感想を話しました。