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楽器と人権講座「世界に羽ばたけ ピアノパラリンピック」開催
更新日:令和4年10月19日









令和4年10月19日(水)、中小企業センター(西品川1-28-3)にて人権啓発・社会同和教育講座「世界に羽ばたけ ピアノパラリンピック」が開催されました。
区では、平和で心豊かな人権尊重社会の実現を目指して、「世界人権宣言」の精神を引き継いだ「人権尊重都市品川宣言」を平成5年(1993年)に宣言して以来、人権意識の向上に努め、毎年啓発講座を開催しています。今年のテーマは「楽器と人権~生演奏で心を見つめる~」です。当講座は、身近なテーマを取り入れ、人権について考えるきっかけとすることを目的として開催されました。
講師を務めたのは、元武蔵野音楽大学ピアノ科准教授であり、アンハードノートピアノパラ委員会の会長である迫田時雄さん。第二次世界大戦や過去の事例など、歴史の中で起こった人権侵害や迫害について解説した後、人の考え方はそれぞれ違いがあり、表面や偏った情報で判断しないことが大切だと話しました。最後に、下半身不随のため、吹く息でペダルを操作しながら演奏するピアニスト、山崎理恵さんの紹介が動画を用いて行われました。
講座の後半では、2人のピアニストが登場。自閉症スペクトラム障害のある太田将誉さんと、右半身麻痺があるため左手のみでピアノを演奏する床次佳浩さんが演奏を披露しました。2人のピアニストの素晴らしい演奏に、参加者は真剣に聞き入っており、演奏が終わると大きな拍手が送られました。
最後に、参加者から質問がされ、「障害があるとわかった後でもピアノを続けようと思ったきっかけはなんですか」と聞かれると、床次さんは「ピアノを一度やめてから、左手だけでもピアノが弾けることがわかり、音楽のすばらしさを再発見できた。これからも新しい発見をしながらピアノを続けていきたい」と話しました。
参加者は 「とても素晴らしい演奏で心惹かれました。このような機会があり大変うれしく思います」「感激しました。力強い演奏と、左手だけであれだけ素晴らしい演奏ができて本当に信じがたい。私も頑張らないといけないなと思いました」と感想を話しました。