冬を前に準備万全 戸越公園のクロマツに「こも巻き」

更新日:令和4年11月14日

松にこもを巻き付けひもで縛る様子 まかれたこもを整える様子 こもを巻かれた松の木たち
 区立戸越公園(品川区豊町2)で令和4年11月14日(月)に、園内のクロマツを害虫から守る「こも巻き」を行いました。

 こも巻きは、松を害虫から守るための伝統的な駆除方法の一つで、寒さを感じるようになる立冬の前後に行われています。
 松の木の幹にわらを巻きつけ、冬の間、寒さの苦手な虫をわらの中におびき寄せておき、冬を越えた3月上旬の啓蟄(けいちつ)を前に「こもはずし」を行い、わらの中で越冬した虫の中から害虫を駆除します。
 例年、松の葉を食べるマツカレハの幼虫であるマツケムシや、笹の葉を食べるタケノホソクロバといった害虫を駆除しており、農薬を使わずに害虫を駆除することから、環境にやさしい害虫駆除方法だといわれています。

 戸越公園は、肥後の国熊本藩藩主細川家の下屋敷跡。池を中心とした回遊式庭園で、大名式庭園の面影を残す区民の憩いの場になっています。
 公園内に植えられているクロマツは36本で、すべてに「こも巻き」を行いました。わらを縛るひもは、虫が入るように上部を緩く、下部をきつく縛ります。大小さまざまな松に公園管理者が、手際よく巻き付けていました。

【戸越公園】
 住所:品川区豊町2-1
 面積:18,255平方メートル
 開園時間:終日開園(無休)
 入園料:無料
 電話:03-3782-8819
 交通機関:東急大井町線戸越公園駅徒歩7分