江戸時代から続く伝統工芸 漆工芸を体験

更新日:令和4年12月10日

体験している親子の様子

講師の説明の様子 樹液を採取する写真 体験する子ども
体験するこども 箸を削る様子 参加者の様子を見守る講師
完成した漆箸 体験会全体の様子 講師の漆作品展示

 江戸時代から続く伝統工芸「漆工芸」の製作体験教室が、令和4年12月10日(土)、中小企業センター(西品川1-28-3)で開催されました。

 この体験教室は、江戸時代から続く品川の伝統工芸に触れることで、その素晴らしさを知ってもらうことを目的に企画されました。
 これまで同センターでは、品川区伝統工芸保存会に所属する職人が毎月1回交代で実演を行っていました。今年度から、職人指導による体験教室を実施し、今回が3回目となります。

  品川区には江戸時代から続く伝統の技が今でも根付いており、その職人たちが集まって品川区伝統工芸保存会が昭和63年に発足。現在、会員は21人です。

 今回の体験テーマは「漆工芸」。この日指導したのは、同会の会員である保井俊次さん。
 はじめに、漆工芸にまつわる特徴や歴史、樹液を採取してから完成するまでの流れをスライドを用いて分かりやすく説明。
 
 区内在住の親子を対象とした当教室では、あらかじめ用意されたお箸を削り、5層に塗り重ねられた漆の色を出す作業を行いました。
 参加者は、初めは黒かったお箸が黄色や朱色など、研ぐ力加減などにより漆の色合いが変わる体験を楽しんでいました。

 保井さんは「漆工芸は、丁寧に丁寧に作業しなければいけないので根気がいります。一つひとつ手間がかかりますが、完成するととてもきれいな作品になるのが漆工芸です」と魅力を伝えました。

 参加者は、それぞれ色合いが異なる世界に一つだけの漆箸製作体験に「日常で使用する“箸”をテーマにした漆工芸が気になり申し込みしました。体験するだけでなく伝統についても知ることができて貴重な経験ができました」「漆を塗ったりするのかなと思っていたけど、削ることで漆の鮮やかな色がでてきてびっくりしました。初めての体験で楽しかったです」と笑顔で感想を述べていました。

 なお、品川区伝統工芸保存会所属の職人の指導による体験教室は、今後も行われる予定です。