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聞こえる人も、聞こえない人も “国際手話”で楽しむ能狂言鑑賞会 実施
更新日:令和7年3月20日







令和7年3月20日(木)、「聞こえる人も、聞こえない人も “国際手話”で楽しむ能狂言鑑賞会」が十四世喜多六平太記念能楽堂(喜多能楽堂 上大崎4-6-9)で行われました。
当鑑賞会は「聞こえる人も聞こえない人も一緒になって能狂言を楽しんでほしい」という思いを込め、公益財団法人十四世六平太記念財団と品川区が主催。これまでも日本ろう者劇団と喜多流の能楽師によって過去数回「“手話”で楽しむ能狂言鑑賞会」が実施されてきましたが、今回は今年11月に開催されるデフリンピック東京大会に向けて、関心の高まる国際手話を使った初めての上演会となりました。また、2年間の改修工事を終えた喜多能楽堂での最初の公演ともなりました。
初めに演者の大島輝久さん(シテ方喜多流)と三宅近成さん(狂言方和泉流)によって、国際手話を使うことの意義や表現のむずかしさ、固有名詞の表現について丁寧な解説が行われました。
手話狂言の「瓜盗人」では、日本ろう者劇団の演技に三宅狂言会が声をあて、盗人と畑主のやりとりをテンポよく表現。会場から笑いが起こる舞台となっていました。続く手話能「土蜘蛛」は大島さんらが国際手話を用いて、病に伏せる源頼光に襲いかかる土蜘蛛が、最後は独武者たちによって討ち取られるまでを迫力満点に上演。土蜘蛛との戦いでは、手から蜘蛛の糸に見立てた白く細長い和紙を出す派手な演出もあり、鑑賞者からは驚きの声と拍手が起こりました。