めざしましょう食品ロス0(ゼロ)

更新日:令和7年10月30日

食品ロスとは

廃棄される食品のうちで「本来は食べられるのに捨てられてしまう食品」のことで、いかに減らすかが世界的な課題となっています。
2019年には、世界で人が消費する目的で生産された食品のうち、小売りや外食、わたしたち家庭で約17%(約9億3100万トン※)も食品が廃棄されています。

過剰な食品の生産や流通、余った食品の処分は、地球環境の負荷となります。また、余分な食品の購入は、家計の負担に直結します。わたしたちの日々の生活から、食品ロスを減らす工夫を実践しましょう。

※国連環境計画(UNEP)「食品廃棄指数報告2021」
 生産後から小売りの前段階までの廃棄は含まない

あなたの食品ロス危険度チェック

  • CHECK1  食べ物の好き嫌いが多く、嫌いなものはいつも残す。
  • CHECK2  家族が自宅で食べる食事の予定が変わりやすい。
  • CHECK3  スーパーに行くと、何かと買いすぎてしまうことが多い。
  • CHECK4  賞味・消費期限が最も長い食材を棚からさがしてしまう。
  • CHECK5  冷蔵庫の奥には、どんな食材が残っているのかわからない。
  • CHECK6  消費期限と同じく、賞味期限がすぎたらすぐに捨ててしまう。
  • CHECK7  家で料理を作ると、作りすぎてしまうことが多い。
  • CHECK8  余った料理や食材は、再利用は考えないで捨ててしまう。
  • CHECK9  お金を払えば、外食の食べ残しは問題ないと思っている。
  • CHECK10  宴会は話す場で、食べる場ではないと思っている。

判定

チェックが多くついた人ほど「食品ロス」を出す危険が高いといえます。以下の項目を参考に、できるだけ食品ロスを減らして食べ物を大切にする生活習慣を身につけましょう。

わたしたちにもできること

食品ロスの現状と問題点についてもっと知る。

日本は先進国のなかでも食料自給率が低く、多くを輸入に依存しています。しかし、海外からコストをかけて輸入しながら、毎年大量の食品ロスが発生しています。わざわざ輸入した食品を廃棄するのは二重の無駄といえます。

地元や国内産の食べ物を積極的に選ぶようにする。

輸送距離が短縮され、流通過程での食品の劣化や廃棄が減るため、食品ロスの削減や環境負荷の軽減に効果があります。

なるべく空腹時は、食材の買い物を避ける。

スーパーなどに食材を買いに行って、つい買いすぎてしまうことはありませんか。せっかく買っても、食べきれなかったら捨てるしかありません。とくに、おなかがすいているときは、食べきれないほど大量に買ってしまいがちです。注意してもっと買い物上手になりましょう。

賞味・消費期限の近い商品を買う習慣をつける。

「てまえどり」を心がけましょう。「てまえどり」とは、買ったらすぐ食べる食品などの場合、商品棚の手前にある販売期限の迫った商品を積極的に購入することです。棚から食品をとるときは、売れ残りが食品ロスになることを考えて、手前からとるようにしましょう。

冷蔵庫に食材を詰めすぎない。

冷蔵庫に食材を詰めすぎると、冷気が循環せず食品が傷みやすくなります。また、扉を開けて食品をさがす時間も長くなり消費電力も増えます。整理整頓による「見える化」で効率よく収納しましょう。

食材などに合わせた適切な保存方法を知っておく。

食材は種類によって保存方法が異なります。肉類は空気に触れると酸化して傷みやすくなります。冷蔵庫の特定低温室(チルド室・パーシャル室など)で保存し、できるだけ早く使いましょう。魚は「内臓(わた)」や「えら」から傷みが進むため、下処理をしてから冷蔵・冷凍保存します。野菜は乾燥するとしなびてしまうため、冷蔵庫の野菜室で保存します。

ローリング・ストックを実践する。

災害用などの備蓄には「ローリング・ストック(回転備蓄)」がおすすめです。期限の近い食品を普段の食卓に並べて、食べた分だけ買い足していきます。定期的な確認ができ、比較的期限が近いものでも非常食にできます。

消費期限と賞味期限の違いを知っておく。

食品の期限表示は「消費期限」と「賞味期限」があり、原則として傷みやすい食品には消費期限、比較的日持ちする食品には賞味期限が設定されます。2つの違いを知り、賞味期限をすぎた食品の廃棄は個別に判断するなどして食品ロスを減らしましょう。

ごみが出にくく可食部(食べられる部分)が多い食材を選ぶ。

野菜の皮を厚く剥きすぎて食べられる部分を過剰に捨てていることも食品ロスの原因のひとつです。野菜は食べられる部分が多い食材です。たとえば、大根やニンジンなどは皮も、ピーマンは種も食べられます。また、葉や皮、切れ端はすぐに捨てるのではなく、何かに利用できないか考えて無駄なく使いきりましょう。家にある余り食材を一掃する日をつくるのもおすすめです。「毎月○日は家の食材でお好み焼きの日」「日曜日の朝は残り野菜でスープ」などと決めてイベントにすれば、家族で楽しみながら定期的に食材を整理できます。

残った料理はリメークして食べる。

作りすぎなどで料理が残ったら、捨てるのではなくリメークを考えましょう。トンカツやエビフライを煮て丼物に。カレーライスをカレーうどんなどめん類に。スパゲティのミートソースをグラタンに。など、味が変われば飽きずに食べることができるので、楽しく工夫してみましょう。

外食では注文をひかえめにし、足りないときに追加する。

外食時の食べ残しには、楽しい気分の高まりのほかにも、「自分の食べられる量を過信している。」「同席者の食べられる量を誤解している。」「お酒の飲みすぎで食べられない。」「残してもいいから、いろんな料理を味見したいと思っている。」などの理由が考えられます。頼みすぎに注意しましょう。

残った料理を持ち帰る場合は、食中毒に注意する。

テイクアウトやデリバリーの利用者が増えていますが、実際の量がわからないので、頼みすぎる危険があります。また、テイクアウトの料理を長い時間持ち歩くと傷みやすいので、買ったら早めに帰宅しましょう。

宴会などでは3010運動をみんなで実施する。

「3010(さんまるいちまる)運動」とは、宴会やパーティーのとき「食事に集中する」時間を設けて、食べ残しを減らそうとする取り組みです。主催者や幹事さんが率先して声をかけ、おいしく料理を食べましょう。
【開始後30分間:味わいタイム】宴会やパーティーがはじまり、乾杯後の約30分間は、できたての料理を楽しむことに集中しましょう。
【お楽しみタイム】結婚披露宴、忘年会、新年会、親睦会など会の趣旨に合わせて楽しみましょう。料理を食べることも忘れずに。
【終了後10分間:食べきりタイム】お開き前の約10分間は、再び食事に集中して料理を食べきりましょう。食べきれなかったら持ち帰りの検討も。

食べ物の恵みに対する敬意を忘れない。

日本には昔から、ものを大切にする「もったいない」という美徳があります。「食べ物」が「ごみ」になってしまう食品ロスをゼロにするために、制度や技術的な改善とともに、もったいない精神で臨みましょう。

「SDGs」と「食品ロス」

SDGs(持続可能な開発目標)とは、貧困、紛争、気候変動など世界が直面しているさまざまな問題の解決に向けて「誰一人取り残さない」をキーワードに国連サミットで採択された国際的な目標です。
2030年をゴールに設定した17の目標は別々ではなく、それぞれが関連、影響していますが、これらの目標達成のために、わたしたちが身近にできることのひとつが「食品ロスの削減」です。

食品ロスに関連する主な目標

貧困をなくそう 貧困をなくそう

あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる
飢餓をゼロに 飢餓をゼロに

飢餓を終わらせ、食料の確保と栄養改善を実現し、持続可能な農業を進める
つくる責任 つかう責任 つくる責任 つかう責任

持続可能な方法で生産し、消費する取り組みを進める

食品ロス削減をもっと知りたい人は(関連URL)

お問い合わせ

消費者センター
 電話:03-6421-6136
 FAX:03-6421-6132