地域でつながる子ども食堂を目指して 「しながわ子ども食堂フォーラム2019」開催

更新日:令和元年6月29日

パネルディスカッションのようす

司会を務めた丸亀製麺の大下さん 「試食会のご飯、美味しいね~」 ブースでは多くの人が情報交換を行った
講演をする室田さん 子ども食堂を利用した子どもたちの声 協力企業のパネル展示


 子どもの居場所である「子ども食堂」への理解を深めることを目的とした「しながわ子ども食堂フォーラム2019」が、令和元年6月29日(土)に中小企業センター(西品川1-28-3)で開催されました。今年で3回目。子どもたちの食の現状について考える基調講演や、子ども食堂の取り組み等を紹介するパネル展示などが実施されました。
 同イベントは、しながわ子ども食堂ネットワーク実行委員会/事務局(※)、品川区社会福祉協議会、品川区による開催。区内の子ども食堂の活動に関心のある区民らが参加しました。

 聖徳大学前教授・臨床心理士の室田 洋子さんを講師に招き、「子どもたちの食の現状~こころを癒す食卓~」をテーマにした基調講演で、室田さんは「現代では自己肯定感が低い子が多く、心が貧しくなってしまっています。それを救うのが、人が作ったあたたかい食事。家族だけでなく、“地域の隣人”として子どもたちの支えになる人たちの存在がとても大切です」と語りかけました。
 また、パネルディスカッションでは、子ども食堂の運営者や町会長、また子ども食堂の利用者らがそれぞれの立場で子ども食堂の役割や課題等について語り、来場者とともに情報交換を行いました。

 この他、しながわ子ども食堂ネットワークの活動パネル展示、企業の取り組みや支援内容を紹介するパネル展示のほか、子ども食堂ネットワーク会員であり、品川区の子ども食堂を支援する、株式会社トリドールホールディングス(丸亀製麺)・株式会社モスフードサービス・一般社団法人こども食堂支援機構による企業相談コーナーが設けられました。
 実行委員長を務めた、株式会社トリドールホールディングスの大下浩平さんは、「今年で3回目を迎えるしながわ子ども食堂フォーラムですが、1回目は講演者の話を聞く立場で参加しました。その後、支援方法を探しながら、昨年は登壇者として、今年は実行委員長としてフォーラムに関わっています。勇気をもって踏み出した一歩が子どもたちの支援に繋がると信じています」と話しました。
 
 また、お昼どきには、企業からの寄付食材を工夫して作った「子ども食堂のごはん試食会」も実施。来場者・関係者がともに子ども食堂への理解を深めるイベントとなりました。

(※)しながわ子ども食堂ネットワーク
区内子ども食堂の新規開設や運営継続を支援するため、開設のノウハウや運営上の悩み、物品の提供情報等を共有する会議体で、品川区が品川区社会福祉協議会に事務局を委託している事業。品川区内には現在19カ所の子ども食堂が運営されている。