200回の歴史に幕 クロモン子ども食堂 最後の開催

更新日:令和4年1月19日

薄葉さんとスタッフの皆さん
赤ちゃんに食べさせるお母さん 見つめ合いながらご飯を食べる親子 壁に落書きする来場者
子どものときから通っているというみんなで記念撮影 トリドール・ホールディングスの川上さん・木村さんと記念撮影 壁に書かれたメッセージ


 「クロモンこども食堂」(北品川2-2-7)が令和4年1月19日(水)に最後の開催となる200回目の子ども食堂を開催し、惜しまれながら閉店しました。

 同食堂は、「クロモンカフェ」を運営する薄葉聖子さんが、平成27年9月30日に自宅でひとりで食事をとる子どもたちに来てもらおうと開設。週に1回、高校生までの子どもを対象に1食200円で夕食を提供してきたほか、月2回は親子で利用できるファミリーデーを設け、これまでの199回までに、延べ子ども4,180人、大人2,034人が利用しました。

 令和3年4月以降は、新型コロナウイルスの影響により、子ども食堂を休止し、さまざまな企業や近所の飲食店、団体から食材を集めて、必要としている家庭に届ける「フードパントリー」を開始し、月2回のペースで計46回配布していました。今回、「クロモンカフェ」が入居している建物が、老朽化により2月に解体されることになったため、最後に、区切りとして200回目の「クロモンこども食堂」開催を決めました。
 この日は、薄葉さんの厚意で、無料で夕飯を提供。密を避けるため、時間帯を分けた完全予約制とし、昔から食堂を利用していた子どもたちや親子連れなど、およそ30人が来店しました。

  メニューは「もちもち玄米」、「豆腐とわかめのみそ汁」「煮込みハンバーグ」、「あおさ入り卵焼き」、「ゆでマカロニ」、「生野菜のサラダ」、「なすとピーマンのしぎ焼き」、「ハムカツ」、「もやしのナムル」で、あまりの美味しさに何度もお代わりをする子どもも。思い出が詰まった壁に利用者がメッセージを寄せ書きしたり、以前よりクロモンこども食堂に協力してきた株式会社トリドール・ホールディングスの方々からサプライズで花束を贈られたりするシーンも見られました。

 小学4年生のころから利用しているという男子高校生は、「ここに来ることで、薄葉さんをはじめとしたいろいろな人と関わることができて、人間的に成長できたと思います。ここは思い出がたくさんつまった場所なので、なくなってしまうのがとても寂しいです」と話していました。

 閉店後、薄葉さんは、「子育てを頑張っているお母さん方のために、週に1回でも助けになれればと始めた子ども食堂ですが、まちの皆さんやスタッフに助けてもらいながら、ここまで続けることができました。今日、子どもたちが美味しそうに、楽しそうに食べている姿を久しぶりに目の前で見て、私自身が子どもたちからたくさんの元気をもらっていたことに改めて気付くことができました。クロモンこども食堂はなくなってしまいますが、フードパントリーなどの取り組みは、無理のない範囲でこれからも継続していきたいと思います。私たちなりに新たな目標を見つけて頑張っていきたいです」と、今後に向けての思いを語ってくれました。

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