「ヤングケアラーのためにできること」町亞聖さんが講演

更新日:令和5年3月3日

講演会の様子
講師を務めた町亞聖さん リモート配信の画面 参加者からの質疑応答


 フリーアナウンサーの町亞聖さんが講師を務める講演会「ヤングケアラーのためにできること」が、令和5年3月3日(金)にきゅりあんで開催されました。

 この講演会は、社会課題の一つである「ヤングケアラー」について、正しい現状や知識を学び、ヤングケアラーへの理解を深めることを目的に、(福)品川総合福祉センターが主催。オンラインでも生配信され、会場をオンラインあわせて120人ほどが参加しました。
 
 「全てのことには時がある ~十八歳からの十年介護~ 」と題した講演では、町さんが高校3年生の時に、当時40歳の母親がくも膜下出血で倒れ、車椅子生活となって以降、自身がヤングケアラーだったことを説明。中学生の弟と小学生の妹がいて、父親から「これからはお前が2人の母親だ」と告げられてから、それまでの生活から180度変わったことを話し、「当時はヤングケアラーという言葉もなく、母が倒れたときに、長女の私が家事を担うのが当たり前だと思って、一人で頑張っていました。今もきっと自身がヤングケアラーと気付いておらず、大変な思いをしている子どもがたくさんいます。その子たちを一人でも多く救うために、大人や身の周りの人が手を差し伸べてなくてはいけません」と真剣な表情で伝えました。
 町さんは「介護、福祉、学校など、身の回りにはたくさんの専門職がいます。それぞれの守備範囲で線引きをせずに、協力し合えば、救えないことは絶対にありません」と力強く語り、「貧困の連鎖が原因で生まれるヤングケアラーはとても多いと思います。現在のヤングケアラーを救うと同時に、新たなヤングケアラーが生まれないように、さまざまな支援などを検討していくことが重要だと思います。私も、自分にできることを続けていきます」と、これからの思いを話しました。

 講演後の質疑応答では、来場者やオンライン視聴者からの質問に対し、町さんが一つ一つ丁寧に回答していました。