「建築と音楽の集いPartⅡ」を開催

更新日:令和5年4月22日

旧池田菊苗邸 旧池田菊苗邸 内観と見学者
応接室前 理事長室 受付
階段 会場の様子 河野俊哉さん
大沢悟郎さん 金沢恵理子さんピアノ演奏 金沢恵理子さんMC

 建築と音楽の集いPartⅡ が、令和5年4月22日(土)、品川学藝高等学校1号館(旧池田菊苗邸 豊町2-16-12)で開催されました。

 「うま味の発見者−池田菊苗は建築家だった?」と副題が付けられたこの集いは、JIA(公益社団法人 日本建築家協会)関東甲信信越支部 城南地域会の主催です。

 ピアノ演奏に先立ち、東京大学大学院で科学技術史関連の学術研究員をしている河野俊哉さんが、「味の素」として親しまれているグルタミン酸とその「うま味」を発見し、日本の十大発明家の1人に数えられる池田 菊苗(きくなえ)の功績や活動を紹介。東京大学で最も古い「化学東館」と呼ばれる赤レンガ風の建物も、池田菊苗の基本構想に基づいて設計されたものであると、菊苗と建築の関わりにも説明しました。
 
 続いてJIA城南地域会の大沢悟郎さんが、菊苗の自宅兼研究所として建てられた会場の建物「賛化堂」について解説。ほとんど残っていない大正時代の建物として、大変貴重なものであることが語られ、菊苗がライプチヒ大学に留学していたことなどから、音楽との関わりの深い人物であったことも紹介。
 金沢恵理子さんによるピアノ演奏は全14曲。菊苗の生きた時代のものを選曲し、曲の合間では、時代背景などを絡めて丁寧に曲の紹介がされました。歴史的な建築物に響くピアノの音色も素晴らしく、客席からは1曲ごとに大きな拍手が送られました。参加者は「建築関係の職場の上司から、このイベントを紹介されてやってきました。建物も素晴らしいですが、いろいろな文化や人物が繋がっていることを知ることができて、本当に貴重な演奏会でした」と感想を述べていました。