エコルとごしワークショップ 小さな地球で種から種をつないでみよう! PLANET GARDEN

更新日:令和5年5月21日

配られた種の写真
講義 ジョンさんが説明 手渡された種
ジョンさんの講義中 ペットボトルでプランター作り ジョンさんが説明
プランターに土を入れるところ 完成したペットボトルのプランター 説明を受ける方々
 
 「小さな地球で種から種をつないでみよう! PLANET GARDEN」が、令和5年5月21日(日)に品川区立環境学習交流施設「エコルとごし」(豊町2-1-30)で開催されました。
 私たちが生きていくうえで必要な、食環境に欠かせない、太古から命をつなぎ続けてきた種をテーマに、合理化された近代社会による環境の変化、種の変化について理解を深めることが目的。ペットボトルを使って自然の仕組みを再現した小さな地球のようなプランターを制作し、種まきを行います。
 
 今回の講座を担当した一般社団法人シーズ オブ ライフは、日本古来の種が財産・遺産として次世代にも引き継がれるようシードバンクやシードライブラリーを作り、ワークショップ、コミュニティーと協力した菜園作りなどを通して、その継承に尽力している団体です。

 はじめに「毎日食べている、お米やパンや野菜、それらはどこでどんな育ちかたをして、私たちのもとにやってきているのでしょうか」という代表のジョン・ムーアさんの問いかけから講座がスタートしました。
 「野菜や植物の種が、長い間遺伝子をつなぎ続けて、多様性が育まれてきましたが、現在では日々の食生活や作物が品種改良によって大きく変化し、急速にその多様性が失われています。現在、日本で農業として栽培されている野菜の90%が、海外で作られて改良された種です」とジョンさんが話すと、参加者は真剣に耳を傾けていました。

 続いて「自然から土を少し分けてもらって、自分で蒔いた種を自分で育ててそれを食べられたらどんなによいでしょう。そして、種から種をつないでいくことが出来たら、また自分で育てることができますね」とジョンさんが参加者に説明し、3粒の青大豆の種を手渡しました。この種は、一般に流通する品種改良を重ねたものとは異なり、その土地で受け継がれてきた作物のものです。

 参加者は2リットルのペットボトルの上の部分を切り取って、軽石、ゴロゴロした土、黒っぽく湿り気のある土を層にして入れて、青大豆の種を撒き、その周りにソバと小麦を撒きました。ソバと小麦が根を生やし、その根の周りに微生物が育ち、大豆を元気に育てるようにしてくれるそうです。種をまいたら、落ち葉を小さくちぎってふんわり種の上にかぶせ、そして霧吹きで3回水を吹きかけて、ペットボトルを使った小さな地球”PLANET GARDEN”が完成。
 
 最後にジョンさんから「今日作ったPLANET GARDENをお家に持って帰り、どこに置いたら元気に育つか、植物の気持ちになって考えてみてください」と参加者に説明をして講座は終了しました。

 参加した親子は「寄せ植えのようなものを学ぶと思っていたが、日常で考えたことのなかった種に触れられて、いろいろと考えさせられる充実した内容でした」「ご飯を食べて生活するその裏には、どれだけの植物や自然が関わっているのかを学べることができて、すごく良かったです」と、充実した講座の内容に目を輝かせていました。