朗読(音訳)ボランティア養成講座を開講

更新日:令和5年8月30日

講座の様子
特別講演会の様子の写真 特別講演会講師の寺島さんが音声付き血圧計を使用する写真 真剣に話を聞く受講者の様子の写真
受講者がメモを取った資料の写真 講義をする三村さんの写真 音訳の実践をする受講者の写真

 令和5年度 朗読(音訳)ボランティア養成講座が、令和5年8月30日(水)に品川区立心身障害者福祉会館(旗の台5-2-2)でスタートしました。

 この講座は、品川区障害者地域活動支援センター「逢(あえる)」が主催。視覚に障害がある方のための音訳ボランティアの活動を知ってもらうとともに、音訳の知識や技術の指導を行い、音訳ボランティアを養成することで、視覚障害者への情報提供の充実を図ることが目的です。

 講座は全10回。初回となるこの日は、品川区視覚障害者福祉協会の寺島 政博副会長が講師となり、特別講演が行われました。
 最初に、視覚障害の種類やそれぞれの障害の違いについて解説。「視覚障害と言っても、10人いれば10通りの障害があります。例えば、同じ視野障害でも人によって見え方が全く違います。そのため、一人ひとり、困っていることや求めているものが違うということを理解していただけるとうれしいです」と話しました。
 続いて、音声付き血圧計やスマートフォンの音声入力アプリ、歩行時間延長信号機用小型送信機など、普段使っている道具を実際に使用してみせると、参加者は興味深げに見つめていました。
 寺島さんは「視覚障害は情報障害ともいわれています。一般的に情報の7割から8割は目から入ってくるものですが、私たちにとっては耳からの情報がほとんどです。皆さんが音訳してくださるものが私たちの大切な情報になります」と、音訳の必要性について伝えました。

 特別講演会の後に、講座がスタート。朗読ボランティアグループ朝笛(あさぶえ)の三村さんが、朗読と音訳の違いなどについて説明しました。
 三村さんは「朗読はお芝居のように感情を込めて読みますが、音訳は正しい情報を正しく伝える、正しく伝わるように読むことが大切です」などと説明すると、参加者はメモを取りながら真剣に聞き入っていました。
 最後に、利用者が聞き取りやすくなるように、滑舌をよくする発声練習や音訳の実践も行い、1回目の講座は終了しました。

 参加者は「退職後の第二の人生でボランティア活動をしたいと思って参加しました。自分本位ではなく、相手の気持ちを考え、相手の気持ちに沿ったボランティアをしていきたいと思います」と意気込みを話してくれました。