品川区の伝統工芸を体験 「表装・裏打ち教室」を開催

更新日:令和5年12月9日

講師の佐野さんの画像 講師の話を聞く参加者たちの画像 指導する講師と指導を受ける参加者の画像
和紙に布を張る作業の画像 布のしわを伸ばす作業の画像 講師から指導されながら布に和紙を張る参加者の画像
乾燥中の作品の画像 作品を乾燥させる参加者の画像 完成した作品の画像

 「表装・裏打ち教室」を、令和5年12月9日(土)に中小企業センター(西品川1-28-3)で開催しました。

 品川区には江戸時代から続く伝統の技が今でも根付いており、その職人たちが集まった品川区伝統工芸保存会が昭和63年に発足し、現在、21人の会員がいます。
 この体験教室は、同会会員が講師となり、伝統工芸に触れることで、参加者がその素晴らしさを知るきっかけとすることを目的に企画しています。

 今回の講師は、職人歴56年、家業を継いで三代目となる表具師の佐野文夫さん。はじめに、書画の作品の補強としわ取りのために、裏打ち紙として薄い和紙を裏に貼る「裏打ち」について説明し、参加者は興味深げに話を聞いていました。
 続いて、裏打ち体験です。持参した布地を霧吹きで湿らせてしわを取り、貼りつける裏打ち紙に糊を薄く均等に伸ばしていきます。仕上げに裏打ち紙をゆっくり丁寧に貼付。参加者は講師のアドバイスを聞きながら真剣に取り組んでいました。

 参加者は「古かった布が蘇った気がして、とてもうれしかったです。職人に直接教えていただいて貴重な体験ができました」と笑顔を見せていました。